どんぐり粉搾取講座

みなさまこんにちは。ドングリ粉搾取講座のお時間です。


…とここで追記(2011年11月13日)。
結論から言うと、この製法によるドングリ粉はおいしくないです。
茹でずに、生のドングリを粉砕したほうが、独特の臭いをおさえられます。
以上を念頭に置いて、今回の記事をお楽しみください。


去年は生の実からデンプンを抽出しましたが、今回は他の成分(水溶性のタンニンやビタミンは抜けるけど…)を極力残した粉をつくろうと思います。

昨年との最大の違いは、ゆでたドングリを使用すること。
ゆでてつぶして、水に晒してアクを抜き、乾燥させれば完成です。
こう書くと簡単だなあ。


では作業開始。
茹でたマテバシイの殻をむき、すり鉢で挽きます。
前回の記事にもあるとおり、圧力鍋で加熱したドングリを使いました。普通にゆでると、柔らかくなるまでにけっこう時間がかかりそうです。
圧力鍋を使わない場合、まず10分ほど茹でて殻を柔らかくし、ペンチで剥いてから中身だけ煮ることをおすすめします。

剥きドングリ300gを粉にするのは大変…というわけで、文明の利器登場。
水を加えてブレンダーで粉砕します。あっというまに、ドロドロで気持ち悪い物体に。
目の細かいザルや濾し器をお持ちの方は、ここらでいっぺん濾した方がいいかもしれません。

ああ、泥だこれ。
沈殿するのを待ち、上澄みを捨てて水を入れてかき混ぜ、沈殿するのを待ち…を繰り返します。
これをサボると、渋みが残ってしまうので丁寧に。

翌日もこの作業を繰り返し、上澄みがほぼ透明になりました。これだけやればアクも抜けたと思います。
この沈殿物を乾燥させれば粉になるはず。

……。
半日経っても乾く気配がなかったので(写真左)、布で包んで水分を絞りました(写真右)。
これって、あんこなのでは…。製法も晒し餡とほぼ同じですしね。
いっそ砂糖を加えて加熱しようかと思いましたが、初志貫徹して乾燥させます。

固まりを木べらでほぐしつつ、さらに半日乾かしました。
土くれに見える? 奇遇ですね、私にもそう見えます。


日も暮れたので室内に取り込み、ミルサーで粉砕→ふるいにかけます。
なんとなく水分が残っていたので、翌日さらに天日干しし、仕上げに茶こしでふるいました。

これでようやく完成!


   


剥きドングリ300g(約130粒)から、180gの粉がとれました。
小麦粉などに比べたらかなり粗い粒子です。色は薄茶色。

あまり日持ちしなさそうなので、この粉は冷凍保存します。
実は4年前に初挑戦したとき、冷蔵庫に入れてたらカビが生えました。


さて、何を作りましょうか。