バンカキョウ

先日、古道具屋で「バンカキョウ制作キット」を買ってしまいました。500円也。
箱の側面には『萬花鏡』とあります。つまりバンカキョウ=万華鏡のことですね。
「リカとコゥサクとモヨゥのべんきよう」と書かれているのがほほえましいです。昭和20〜30年代くらいのものでしょうか。

箱の中に入っていたものは以下の通り。
説明書、紙の帯(よれよれ)が4枚、5mm幅の厚紙1枚、穴のあいた厚紙1枚、穴のあいた紙2枚(説明書を読む限り、本来は1枚入りのようです)、レンズ、丸いガラス板、丸い擦りガラスの板、錆びた鏡3枚、封筒に入った色とりどりのプラスチック片がいっぱい。
外箱も、分解して筒に使うようです。


では、説明書に従って作ってみましょう。
ちょっと勿体ない気もするので、紙の部品はなるべく手持ちの紙で代用します。

緑色の文字は、説明書に書かれていた文章です。ところどころ読点がないのは原文のママ。小文字は勝手に修整しました(例:バンカキヨウ⇒バンカキョウ)。


バンカキョウのつくりかた  ニシオリカガクキカイセイサクショ
うつくしい花がひらいたり、つぼんだりする、ゆめのようにきれいな、バンカキョウをつくりましょう。

1 二まいのまるいカミに、レンズをはさんで、ノリではりあわせます
レンズについたノリは、ふきとりましょう。

「2枚の丸い紙」のうち厚紙の方は、手持ちの紙を4枚重ねたもので代用しました。切り口がきれいではないけれど、組み立てる時に隠れる部分なので問題ありません。
ドーナツ型の2枚の紙は、中央に空いた穴の大きさが異なります。ということは穴の小さい右の紙の方が、万華鏡の外側ですね。


2 ハコのまわりのスヂを、きりとります。ひだりのしろいところだけソックイをつけましょう。ここだけかさねあわせて、まるいツツをつくります。

「ソックイ(続飯)」とは、ごはんを潰してつくった糊のこと。いわゆるデンプン糊ですが、水分が少ないのでかなりの接着力があります。今回は木工用ボンドを使用。
外箱をカラーコピーして厚紙に貼り、筒にしました。なんだか変な色…。つなぎ目はマスキングテープでカバーしました。


レンズをつけたまるいカミを、一センチはばのカミで、ツツにはりつけます。

「1cm幅の紙」は、あまりにもよれよれだったのでマスキングテープで代用。金色ストライプ柄のテープを使ったら、ちょびっと豪華になりました。


3 三まいのカガミにほそいカミをまいて、三カクのツツにします。

「細い紙」は、例によってマスキングテープで代用。鏡は曇っている上に錆びてましたが、磨いたらそれなりにきれいになりました。


4 かた方からカガミ――マルガラス――アツカミのワ――イロガラス――スリガラスのじゅんにいれます

写真は鏡・丸ガラス・厚紙を入れたところ。厚紙は手持ちのものを使用。
説明書の「色ガラス」は、どうみてもプラスチックです。全部入れたら多かったので、量は適当に調節しました。


一センチはばのカミで、ツツとスリガラスのまわりをはりつけるとこれででき上がりました。


なぜこんなにうつくしく見えるのでしょう。マエとウシロにカガミのあるサンパツヤさんにいきましたか。ぜんぶカガミばりのへやにはいったら、どんなでしょう。おうちのカガミをよせて、いろいろためしましょう。
バンカキョウはモヨウのよいおてほんになります。


さて、覗いてみましょうか。

うん、まあまあ綺麗です。いやあ楽しかった。
どうせなら中身を詰め替えられるようにしたいですね。そこらへんの改造はまた次回。