寸詰まり幼虫・その後

アオスジアゲハ幼虫の「あおたん」が無事に羽化しました。

ありし日の姿(終齢幼虫)。約4cmあります。この数日後に蛹になりました。

アオスジアゲハの蛹は、胸がとがった不思議な形をしています。
このでっぱりは、クスノキの葉の先端そっくり。うまく擬態しているなあと感心します。

さて、蛹化から10日後。翅が透けて見えるようになりました。
飼育容器の中で羽化してしまうと、翅がまっすぐ伸びない恐れがあるため、寝室のカーテンに貼り付けました。
写真ではまだ翅以外に色がついていませんが、この数時間後には胸部も黒くなりました。


そして翌日の午前6時。キャンディの包みをほどくようなクシャクシャッという音が聞こえたので、あわてて明りをつけたら、もう殻から出ていました。
わずか数秒の出来事。早いよ!


昼前にはすっかり翅も伸び、きれいなちょうちょになりました。
後翅の赤い模様がビビッド。


あおたんが抜け出た殻をみると、眼の上を基点としたT字型に切れ目が入っていました。
ここを頭で押し開け、まっすぐ上に歩いて脱出したようです。


うちにはもう1匹、「あかたん」と名付けて飼育しているアオスジアゲハがおり、こちらも順調にいけば来週あたりに出てくるでしょう。…越冬蛹でなければ。
越冬するかどうかは幼虫時代の日長(昼間の長さ)で決まりますが、彼らを拾ったころは雨続きで室内が暗かったため、ちゃんと今年中にでてきてくれるか微妙なところです。冬場の温度管理に自信がないので、できれば今年中に羽化してほしいです。