(゚Д゚)

※虫ネタです。


ある朝、食卓の上になにやらモフモフした茶色い物体がいるのに気付きました。
あ、蛾だ。
洗濯物を干すときに侵入したのかと思って手を伸ばし、それから二度見しました。
なんでクワコがここに……。

ひよまめ「お前、もしかして…『こだま』…?」
クワコ「おひさしぶりです」


てっきり死んだのかと放置していた繭から、2か月ぶりに羽化してきました。


              \ やあ /


繭の近くにあったカメラケースにしがみついて、翅を伸ばしています。
食卓にいろいろ置きすぎです。


こちらは繭。脱出するときに蛾が出した液体で、出口が濡れています。

繭を作るときの足場になっていた糸をはぎ取ってみました。
カイコの近縁種(どころか同種とする説もある)と言われるクワコですが、繭は長さ2.5cm×直径1cmの紡錘形に近い楕円です。


寄生された幼虫は、羽化できずに死んでしまうと聞いていたので、ものすごく驚きました。少なくとも、これまで育てたイモムシ(モンシロチョウ・ナミアゲハ・ウスタビガetc.)で、寄生されても生き延びた幼虫はいません。
しかも蛹の期間が2カ月。去年育てた『アホの子』(酷い名だ)が1カ月ほどで羽化していたので、『こだま』は繭の中で干からびてしまったのだとばかり思っていました。


おおざっぱに経緯をまとめてみます。
記録をつけておけばよかったと悔やみましたが、まさか生き延びると思わなかったし…。

4月25日:クワコ幼虫を2匹捕獲
    2齢くらいのを『こだま』、4齢くらいのを『ひかり』と命名。
    集団飼育する
4月25日:『こだま』脱皮
4月末ごろ:『こだま』また脱皮
5月5日:ハエに寄生されていることが発覚。
    集団飼育のため、どちらから脱出したのかは不明
    その後の4日間で、計12匹のハエが脱出・蛹化
    (ハエの羽化に失敗したため、種は不明)
5月9日〜12日ごろ:『ひかり』『こだま』相次いで脱皮。終齢になる。
5月15日:『ひかり』が繭になる。
5月17日:『こだま』が繭になる。
6月下旬:『ひかり』羽化。メス。
7月29日:『こだま』羽化。オス。


『ひかり』が羽化した時は、「こいつは寄生されてなかったのか」としか思いませんでしたが、『こだま』が羽化したことで、「たとえハエに寄生されていても、ちゃんと成虫になることもある」ことが判明しました。
ハエが脱出したのが終齢になる前ならば、意外と生存できるものなのでしょうか。非常に気になりますが、確かめたければクワコを大量飼育するしかないですね…(やりたくない)。

なにはともあれ、生きててよかったです。

翅が伸びると普通のつまんない蛾。