針刺し

タマネギ染めをした羊毛で、ピンクッションを作ることにしました。


羊毛をフェルト化する方法は、大きく分けて2種類あります。

ひとつめは、アルカリと熱を加えて繊維を縮れさせる手法。美容院でやるパーマと同じ原理です。
羊毛に石けん液とお湯をぶっかけて、上からゴシゴシこすります。平面的な作品や、大きな面積のフェルトを作るのに向いています。

ふたつめは、摩擦を加える方法。ためしに自分の髪を一本抜いて、爪で挟んでしごいてみてください。くるくるっとカールすると思います。これの羊毛版です。
羊毛を効率よく縮れさせるには専用のニードル(針)を使います。
使い方は簡単。羊毛の固まりをニードルでめった刺しにするだけ。ニードルの側面(写真をクリックすると、拡大画像が見られます)はギザギザがあり、ここに羊毛がひっかかってしごかれ、さらに他の繊維に絡みます。
立体的な作品や、細かい模様をつけるのに向いています。


今回はニードルを使って作業しました。
ひたすら突っつくだけなので、作り方を説明するまでもないのですが…。
ピンクッションの場合、固くフェルト化しすぎると針を刺しにくくなるので、ある程度形がまとまったら石けん&お湯攻めにした方がいいかもしれません。
こすり洗いする作業を省くと、ニードルでつついた跡が残りますが、気にしない方は洗わなくてOKです。

   


四角い形にしたら、なんだか焼き菓子みたいな外見になってしまったので、白い羊毛でラインも入れることに。
約5cm×6cm×1.5cm。重さを測ったら11.5gでした。

   


仕上げに、裏面に面ファスナー(マジックテープ)を貼りました。なんのためかというと、ミシンの側面にくっつけるためです。

まち針を刺したままミシン掛けをすると、たまにミシン針とまち針が衝突して折れることがありますが、ここに針刺しがあれば、まち針を抜きつつ縫うことが可能に!
「ちゃんとしつけをかけろ!」というツッコミはなしです。