どんぐり染色:番外編

先日はデンプンの上澄み液で布を染めましたが、今回のは粉砕した実の方で染色しました。
薄皮ごとフードプロセッサにかけたので、そのぶん色素も多く含まれているはず。媒染液は使わず、かわりに二度染めします。


デンプンを搾った残りのカスを煮て、色素を抽出…したところ、なんと!
「…か、粥状に…!」
写真でお見せできないのが残念です(撮り忘れました)。
サラシで濾す予定が、どろどろになってしまい、全然しぼれません。
業を煮やして胃腸薬を投入し、事なきを得ました。


「なんで胃薬?!」と驚かれる方もいるかと思いますが、薬に含まれる消化酵素(ジアスターゼなど)は、デンプンを糖に分解してくれるのです。みごと、粥状の液体はサラサラに。
思いついた私もグッジョブ。ただ、入れた薬が漢方薬系だったため、再加熱したらシナモン(肉桂)の香りがたちこめました。


ありがとう太田胃散。いい薬です。




染め上がった布はなんとピンク色。
右の灰色の布が鉄媒染、下に敷いた白い布が染める前の布です。
ちょっとムラになってしまったのはドンマイ。二回目に染色液で煮たあと、冷ますときに時々かきまぜないといけないようです。空気に触れた部分が黄色っぽくなってしまいました。


コースターを試作しました。案外いい出来です。
草木染めは、ともすれば年寄りくさい仕上がりになりがちなので、ちょっと不安だったのですが。
灰色&白、ピンク&白のツートーンです。写真が変な色ですみません…。